Research


Veterinary Radiation Risk Assessment Tool(β版)

1. 獣医療現場の放射線リスクを「見える化」する

獣医療では、動物の用手保定や撮影補助など、人医療とは異なる状況でX線診療に関わることがあります。

本ツールは、獣医療従事者が自施設・自身の放射線業務を振り返り、放射線防護上の課題を把握するためにVetrad Labが開発しているリスクアセスメントツールです。

月ごとの放射線業務について、以下の4つの側面から評価します。

A|環境
放射線照射時の位置、用手保定や検査室内での近接関与、遮蔽設備、撮影環境など

B|診療行為
X線診療に伴う高リスク行為の頻度など

C|防護・管理
個人線量計、照射記録、放射線安全教育、個人防護具の使用状況

D|被ばく実績
個人線量測定による過去の被ばく実績

これらを個別に評価することで、「リスクが高いか低いか」だけではなく、どこに改善すべき課題があるのかを把握することを目的としています。

2. 現在はβ版です

本ツールは現在、研究開発・検証中です。

特に総合リスクレベル(Risk I〜III)の判定基準や、リスクレベルに応じた管理基準については検討を進めています。

そのため、β版で表示されるスコアや推定値は、放射線業務の安全性、法令への適合性、個人の被ばく線量等を確定するものではありません。

実際の放射線安全管理については、関係法令、各施設の規程・安全管理体制等に基づいて判断してください。

3. 推定線量について

本ツールの一部では、研究で得られた代表値を用いて年間の手指被ばく線量を推定します。

これは入力された診療行為から算出するリスク評価のための推定値であり、個人線量計によって測定された実測線量ではありません。

4. 入力データについて

β版では、入力した評価データは原則として利用者のブラウザ内に保存されます。

入力した施設名、評価対象者情報、評価結果等がVetrad Labへ自動的に送信される仕組みではありません。

ブラウザのデータ削除、端末変更等により保存したデータが失われる可能性があります。必要なデータは利用者自身で適切に管理してください。

Veterinary Radiation Risk Assessment Tool — Beta

[ β版を利用する ]

研究開発:Vetrad Lab

VetRad Labの研究

VetRad Labでは、獣医療における放射線安全を中心に、職業被ばく、線量評価、放射線防護、安全教育、行動変容・実装研究に取り組んでいます。

研究の目的は、被ばく線量を測定することだけではありません。現場で生じている課題を把握し、その背景を理解し、実践可能な防護策を検証し、継続可能な安全管理として定着させることを重視しています。

Occupational Dosimetry

獣医師、愛玩動物看護師、飼育員など、動物診療に関わるスタッフの職業被ばくを評価します。

体幹線量だけでなく、眼の水晶体や手指など、撮影時に被ばくしやすい部位にも着目し、実際の診療環境における線量を測定します。

Radiation Protection

X線撮影時の距離、立ち位置、保定方法、防護具、撮影条件などを検討し、現場で実践可能な放射線防護方法を評価します。

ALARAの考え方に基づき、診療の質を保ちながら、不要な被ばくをできる限り低減することを目指します。

Radiation Safety Education

放射線安全に関する知識を、獣医師だけでなく、愛玩動物看護師や飼育員など、さまざまな職種へ届ける方法を研究しています。

特に、e-learning、短時間動画、Web教材、MR・VRなどのデジタル技術を活用した放射線安全教育に取り組み、時間や場所に制約されにくく、現場で継続しやすい教育方法の構築を目指しています。

また、教育の効果を知識テストだけで評価するのではなく、受講への参加、完遂、知識の定着、防護行動への変化まで含めて検討します。

Behaviour Change & Implementation

知識を得るだけでは、安全行動が必ず実践されるとは限りません。

Vetrad Labでは、教育への参加、知識の定着、防護行動への変化、さらにその行動が継続される過程までを評価します。

教育や防護対策を「導入する」だけでなく、現場に「定着させる」ための条件を明らかにすることを目指します。

Research Fields

  • Veterinary Radiation Safety
  • Occupational Radiation Exposure
  • Dosimetry
  • Radiation Protection
  • Lens and Hand Dose Assessment
  • Radiation Safety Education
  • XR / MR / VR-based Education
  • Behaviour Change
  • Implementation Science

Collaboration

Vetrad Labでは、動物園、水族館、動物病院などの動物診療現場との共同研究を歓迎しています。

放射線被ばくの測定、放射線防護、安全教育、教育教材の開発・評価などについて、ご関心がありましたらContactページよりお問い合わせください。

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